防犯カメラの画素数選定ガイド

Oct 12, 2025

 

防犯カメラを選ぶ際、画素数は映像品質を左右する最も重要な要素の一つです。しかし、「画素数が高ければ良い」という単純な話ではありません。用途、設置環境、予算のバランスを考慮した最適な選択が必要です。

防犯カメラの画素数を理解する

画素数の基礎知識

画素(ピクセル)とは:

  • 画素 = 画像を構成する最小単位
  • 総画素数 = 横のピクセル数 × 縦のピクセル数
  • 例:4K(3840×2160)の場合
  • 3,840 × 2,160 = 8,294,400画素 ≈ 8.3MP(メガピクセル)

主要な解像度規格と画素数

Hikvisionのレコーダーは、4 MP Lite/1080p/720p/VGA/WD1/4CIF/CIFなど、様々な解像度に対応[4]しています。

規格名称 解像度 画素数 通称
HD 1280×720 約92万 1MP
Full HD 1920×1080 約207万 2MP
3MP 2048×1536 約315万 3MP
2K+ 2560×1440 約369万 4MP
4K 3840×2160 約829万 8MP

画素数が影響する要素

細部の描写力

  • 人物の顔の特徴
  • 文字の判読性
  • 物体の輪郭

デジタルズーム耐性

  • 拡大時の画質維持
  • 証拠能力の確保

広角撮影時の解像度

  • 周辺部の鮮明さ
  • 歪み補正後の画質

録画データサイズ

  • ストレージ必要量
  • ネットワーク帯域

Hikvisionの製品カテゴリーと解像度対応

Hikvisionのネットワークカメラには、スタンダードネットワークカメラ、ColorVu3.0シリーズ、パノラマカメラ、PTZカメラ、WIFIシリーズ、ポリマー耐重塩害シリーズ、DeepinView AIシリーズ、ソーラーカメラ[3][1]など、多様なシリーズが用意されています。

【2MP カメラ】

DS-2CV2021G2-IDWは2MP解像度による高品質な画像処理を実現し、Wi-Fi接続と簡単設置を可能にし、双方向音声機能内蔵により、リアルタイム監視が可能[3]です。

メリット:

  • コストパフォーマンスが高い
  • ストレージ効率が良好
  • ネットワーク負荷が最小
  • 効率的なH.265圧縮技術[3]による省容量化

適用シーン:

  • 小規模店舗
  • 住宅玄関
  • 通路・廊下
  • エレベーター内

【4MP カメラ】

Hikvision DS-2DE4A425IWG-E 4 MPネットワークIR PTZカメラは、1/2.8″プログレッシブスキャンCMOSチップを採用しています。25倍の光学ズームにより、広大なエリアでもより詳細な表示が可能[7][10]です。

主な特長:

  • 4MP解像度の高品質な画像処理、最大60 fps[7]
  • Powered-by-DarkFighter技術によるすぐれた低照度性能[7][10]
  • 120 dB WDR技術により強い逆光でも鮮明な画像を実現[7][10]
  • バランスの良い画質と実用性

適用シーン:

  • 廊下、オフィス、工場、コンビニエンスストア、レストランなどの屋内シーン[10]
  • 河川、森林、道路、鉄道、空港、港湾、広場、公園、景勝地、駅、大規模会場[7]
  • 中規模オフィス
  • 駐車場入口
  • 倉庫内部

【4K/8MP カメラ】

3840 × 2160@ 15 fps解像度による高品質な画像処理[7]を実現するカメラです。

主な特長:

  • 最大 4K/8MP@ 8fps、3K/5MP @12fps のエンコーディング能力[8][9][10]
  • 130 dBのTrue-WDR技術により強い逆光にも鮮明[7]な映像
  • 高精細な映像による広範囲カバー
  • 優れたズーム画質

適用シーン:

  • 大規模施設
  • 重要施設監視
  • 顔認証システム
  • 交通監視

用途別最適画素数選定ガイド

施設タイプ別の考え方

Hikvisionは、オフィスビル、リテール、倉庫、工場、公共・エネルギー、介護福祉、ホテル[10]など、様々な施設向けの総合ソリューションを提供しています。

リテール(小売店舗)
出入り口はもちろん、暗い廊下や通路、ゴミ置き場、搬入口など、盗難などの犯罪が発生しやすい暗い屋内外のエリアを監視することができます。ColorVuカメラは、従業員、顧客、資産を保護しながら、より良い照明を提供し、敷地内や周辺での安全性を高められます[6]

店舗の規模や監視目的に応じた画素数の選定が重要です。レジエリアは高解像度、バックヤードは標準解像度というように、エリアごとの最適化がポイントとなります。

オフィスビル
入退室管理との連携を考慮し、エントランスや重要エリアは高解像度カメラの配置が推奨されます。プライバシーとセキュリティのバランスが重要です。

倉庫・物流施設
広大なエリアをカバーするため、高解像度PTZカメラと標準解像度カメラの組み合わせが効果的です。24時間運用での信頼性も重要な選定基準となります。

工場
作業エリアの安全管理と品質管理の両面から、適切な画素数の選定が必要です。転倒検知時にサードパーティー製の警報装置などと連携することが可能[8]なカメラも利用できます。

介護福祉施設
転倒検知機能により、迅速な救助活動が行えるようになります[8]。プライバシーに配慮しつつ、安全確保のための適切な画質が求められます。

集合住宅・アパート
集合住宅、アパートなどの住宅には、通路、階段、その他の屋外エリアなど、暗闇の中では危険が伴う可能性があり、移動が困難な場所がよくあります。ColorVuカメラは、事件や事故が発生した場所を比類のない方法で監視し、エリアを照らすことでリスクを減らし、入居者や訪問者の安全を向上させます[6]

目的別の考慮事項

監視目的 推奨される解像度レベル 考慮ポイント
侵入検知 標準~高解像度 広範囲のカバーと識別能力のバランス
行動監視 標準解像度 データ量と監視効率のバランス
顔認証 高解像度 顔認識機能[8][9]との組み合わせ
ナンバー認識 高解像度 文字判読性の確保
混雑分析 高解像度 広範囲での人数カウント精度

システム設計における画素数の考慮事項

ネットワーク帯域とストレージ

画素数が高いほど、より多くのネットワーク帯域とストレージが必要になります。効率的なH.265 pro+圧縮技術[4]を活用することで、データ量を削減できます。

容量削減テクニック:

  • 動体検知録画の活用
  • スケジュール録画の設定
  • H.265+圧縮の使用
  • AIイベント録画の導入

デコード能力

最大 24*1080P@30fps のデコード能力[8][9][10]を持つレコーダーにより、複数のカメラ映像を同時に表示・録画できます。

多様な信号入力対応

5つの信号入力に対応(HDTVI/AHD/CVI/CVBS/IP)[8][9][10]することで、既存システムとの統合も容易です。

画素数選定のベストプラクティス

選定フローチャート

  • 監視目的の明確化

  • 何を監視するのか
  • どのレベルの詳細が必要か
  • 必要な識別レベルの決定

  • 人物識別の精度要求
  • 物体認識の必要性
  • 設置環境の確認

  • 照明条件
  • 設置距離
  • カバー範囲
  • 予算との調整

  • 初期投資
  • 運用コスト
  • 将来の拡張性考慮

  • システム拡張の可能性
  • 技術進化への対応
  • 最適画素数決定

よくある選定ミス

  1. 過剰スペック

問題:すべてのエリアで最高画質を選択

結果:

  • 予算オーバー
  • ストレージ不足
  • ネットワーク輻輳
  • 運用負荷増大

対策:エリアごとに必要な画質レベルを見極め、最適化する

  1. 画素数不足

問題:コスト重視で低画質を選択

結果:

  • 識別能力不足
  • 再設置が必要
  • 事件時の証拠不十分
  • 結果的に高コスト

対策:重要エリアは必要十分な画質を確保する

まとめ:最適な画素数で実現する確実な監視

防犯カメラの画素数選定は、セキュリティシステムの成否を左右する重要な決定です。用途と予算に最適な画素数を選ぶことで、効果的で経済的な監視システムを構築できます。

画素数選定の重要ポイント

目的に応じた選定

  • 識別レベルの要求確認
  • オーバースペックを避ける
  • 将来性も考慮

システム全体のバランス

  • ネットワーク容量
  • ストレージ計画
  • 表示システム

コストパフォーマンス

  • 初期投資と運用コストの両面検討
  • エリアごとの最適化

最新技術の活用

  • ColorVu 3.0で夜間も鮮明なカラー映像
  • AcuSense技術で誤警報を90%削減
  • Audio 2.0で明瞭な双方向通話
  • 圧縮技術で容量削減
  • 将来のアップグレード計画

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  • 電話番号(フリーダイヤル): 0120-759-295
  • メール: callcenter.jp@hikvision.com
  • 受付時間: 9:00~18:00(月曜~金曜日)
    ※土日祝日および年末年始・弊社指定の休業日を除く

最適な画素数の防犯カメラ選びでお悩みの方は、ぜひHikvision Japanにご相談ください。オフィスビル、リテール、倉庫、工場、公共施設、介護福祉、ホテルなど、様々な施設向けの最適なソリューションをご提案いたします。

本記事は2025年10月時点の情報に基づいています。技術の進歩により仕様や価格は変動する可能性があります。最新情報は公式サイトまたは正規代理店でご確認ください。

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